Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
固体壁による衝撃波反射現象の解明は,衝撃波が発生するような高速流動を取り扱う流体機械の高効率化を図るときの重要な課題の1つとなっており,これまでにも数多くの研究が行なわれてきた.しかし,従来の研究の多くは2次元的反射に関するもので,3次元的反射現象の研究は少なく,実用上重要であるにも関わらず3次元的反射現象については十分な理解が得られていない.仰角を有する円錐体による衝撃波反射はその典型的な例であるが,この場合壁面に対する衝撃波の入射角が局所的に異なるため,複数の反射形態が同時に存在し,反射形態の空間的な遷移が起こり得る.本研究では,この3次元的反射に特有な反射形態の空間的遷移を調べることを目的として,以下の実験を行った. 事件には矩形断面100mm×100mmを有する既存の衝撃波管を用いた.半頂角30度の円錐体(底面の直径が30mm)モデルを衝撃波管の中心軸に対して20度の仰角で観測部内に置き,衝撃波管で発生させたマッハ数1.35の平面衝撃波をその円錐体上で反射させて反射形態をシュリーレン法により可視化した.シュリーレン法では密度変化が光路に沿って積分された2次元的な情報しか得ることができないが,衝撃波管中心軸周りでモデルを回転させて様々な方向から撮影を行うことにより得られる数多くの2次元的情報から,入射衝撃波,反射衝撃波,マッハ衝撃波の交点(三重点)の空間分布を再構成することを試みた.その結果,入射衝撃波面内の三重点の空間分布を再構成することができ,正常反射からマッハ反射への反射形態の空間的遷移点を見出すことができた.また,円錐体壁面と入射衝撃波とのなす角が大きい場所では反射波は非常に弱く,反射形態はマッハ反射よりもフォン・ノイマン反射と呼ばれているものに近いことがわかった.
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