Project/Area Number |
08750221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
賈 為 山形大学, 工学部, 講師 (10235799)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 噴霧燃焼 / 超臨界状態 / 運動液滴 / 数値解析 / 蒸発モデル / 微粒化 |
Research Abstract |
高圧噴霧燃焼の基礎となる、遷移を含む、運動する燃料液滴の蒸発・燃焼過程を解明することを目的として、一連の数値的な研究を行った。 1.平成7年度の科研費研究で開発した高圧雰囲気中を運動する燃料液滴の蒸発・燃焼過程に対する計算法に改良を加え、亜臨界、遷移、超臨界のすべての範囲において、気液界面、表面張力の影響、液滴の変形、火炎特性の時間的変化を精度よく計算できるようにした。。 2.亜臨界から超臨界の範囲にわたって、運動する単一燃料液滴の数値解析を行い、液滴の運動速度と蒸発・燃焼特性との関係を調べ、以下のことを明らかにした。(1)運動する液滴が大きく変形し、クラゲ状になる。(2)着火は液滴の後部から起きる。着火後、火炎は液滴から急速に遠ざかるため、液滴の蒸発と燃焼過程が恰も独立に進行している。(3)蒸発の最終段階を除いて、蒸発速度は液滴の初速度に比例する。(4)燃焼は蒸発完了後も長時間続く。燃焼速度は液滴運動に無関係である。(5)亜臨界から超臨界への遷移は温度の高い部分から始まるので、液滴の前面、そしてリング渦部分の順に起きる。(6)表面張力が液滴の変形を抑制する効果があるが、表面張力が温度と共に変化する高温高圧の場合、その影響はさほど大きくない。(7)2次元液滴と軸対称3次元液滴とを比べて、蒸発時間がほぼ同じになるという意外な結果を得た。これは液滴変形の総合的な影響によるものである。一方、軸対称3次元液滴の燃焼時間は2次元液滴の約2/3倍である。(8)上記の計算結果に基づき、対流の影響を考慮した新しい蒸発モデルを構築した。 3.超臨界雰囲気中に正面衝突する燃料液滴の蒸発特性の数値解析を行い、以下のことを明らかにした。(1)衝突する液滴の蒸発過程は液滴間距離が大きいときは液滴前面の濃度境界層により支配される。しかし、液滴が衝突し、縦方向に延ばされると、後方からきた流れの作る濃度境界層が支配的になる。(2)蒸発時間はある初期液滴間距離で最大値を取り得る。 これらの研究成果は7th International Symposium on Computational Fluid Dynamicsで発表する予定である。
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