Project/Area Number |
08750240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
岩本 光生 大分大学, 工学部, 講師 (80232718)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | チョクラルスキー法 / 振動流 / 低プラントル流体 |
Research Abstract |
本研究では液体金属などの低プラント流体中に生じる、自然対流と強制対流の共存する混合対流振動場における振動的な流れについて検討を行った。具体的には半導体基板材料となるシリコン単結晶などの作成に用いられているチョクラルスキー法においての、融液中の流れ場の変化による温度振動を実験的に測定した。 チョクラルスキー法ではルツボ内融液中に、結晶棒などの回転による強制対流と、結晶棒とルツボとの温度差による自然対流が共存し複雑な流れとなっている。このとき融液中に発生する振動流の発生機構を明らかとするため、幾つかの直径の異なるルツボを用い、融液内の振動場の測定を行った。 実験は直径36mm(Case A: Gr=2x10^7)と直径76mm(Case B: Gr=5.5x10^7)のルツボを用い、実験材料としてスズ(Pr=0.0140)を用いた。結晶棒の直径はルツボ径の半分、融液深さはルツボ径と同じとし、ルツボが静止した状態で結晶回転数のみを変化させ、この時の融液内温度の変化を融液中に設置した直径0.5mmのシース熱電対により測定し、測定データをFFT解析した。 まず結晶回転数が小さい自然対流支配の場合では、温度振幅0.1K程度の短周期の変動が見られるのみであったが、結晶回転数を増していくと、周期的な振動流がCaseAの場合でGr/Re^2=18、Case Bの場合でGr/Re^2=6付近より見られ、どちらも結晶回転数を増すに従い融液内温度振動周期は減少した。このときの振動周期のピークはCase Aで230秒、Case Bで592秒となった。現在またルツボ径120mm、200mm等での実験を行っており、これらを比較することにより現在工業的に行われているCz法結晶成長の大口径化に対応した、融液流れの振動特性の基礎データを築くことが可能となる。
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