噴霧気流中におかれた細線周りの着氷挙動と着氷限界熱流束に関する研究
Project/Area Number |
08750247
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
|
Research Institution | Kushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
麓 耕二 釧路工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (50259785)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 着氷限界熱流束 / 着氷挙動 / 凍結 |
Research Abstract |
本研究は,着氷現象に対する一考察として,着氷物体の加熱により結氷を防ぐ方法について,伝熱工学的な観点からの基礎研究を遂行した.以下に本報告の目的である,着氷挙動および着氷防除の実験で得られた結果を示す. 1,着氷挙動 着氷の成長速度は気流の温度と速度の変化に影響を受けることが分かった.また着氷形状は噴射液滴の過冷却状態と液滴径の変化に大きく依存することが分かった.着氷物体の形状(細線の径)を変化させた場合,着氷挙動は主に初期段階の成長過程に影響を及ぼす.しかし十分時間が経過すると細線径の差異による着氷厚さへの影響はなくなることが分かった. 2,着氷防除 着氷物体の熱量を徐々に減少させて噴射液滴が細線に結氷する瞬間の細線表面温度の微弱な変化を高速サンプリングを行い,着氷が生じない最小限度の熱流束(着氷限界熱流束)の最適値を求めた.なお従来の着氷限界熱流束に対する測定は,全て目視による測定であったが,本研究において正確な熱流束の把握が可能となった.さらに着氷限界熱流束は気流の温度および速度に大きく依存するが,本実験の範囲内にいて細線径の変化には大きく影響を受けないことが分かった. なお,今後着氷防除に対するさらに詳細な知見を得るためには,実際の自然条件に近づけた,より多くのパラメータを含めた実験,さらに着氷現象をよりミクロな観点(例えば,単一液滴を対象)からの実験,検討が必要と思われる.特に過冷却状態からの潜熱放出現象に対するモデルを確立し,数値シミュレーションを含めた体系的な研究が必要と考えている.
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)