Project/Area Number |
08750285
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dynamics/Control
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
渡辺 亨 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (80265933)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 振動制御 / アリティブ制御 / 凸最適化 / 動吸振器 / 免振 / 制御系設計手法 / 多入力多出力系 / 柔軟構造物 |
Research Abstract |
建築構造物のアクティブ制振の研究は近年ますます盛んになっており、実用化も既にはじまっている。しかし現在その主流はアクティブ動吸振器であり、その機械的制約のため大地震に対しては必ずしも有効ではない。 そこで考えられるのが、地震に対する効果の高い免震機構とアクティブ動吸振器を併用した制振機構である。そのようなシステムの制御系設計は複雑であるにもかかわらず、設計手法に関する研究はほとんど着手されていない。そこで本研究では、制御慶設定手法として近年注目を集めている行列不等式に対する凸最適化を用いることを試み、その性質に関する検討を行なうことを本研究の目的とした。 この目的に添い、現実的な構造物のモデルとして免震を含む2層実験構造物を採用し、これにアクティブ動吸振器を設置したモデルを制御対象として制御器設計手法を検討した。 まず最初に、申請した予算により購入した計算機を用い、数値計算による主としてロバスト性に重きを置いた制御器設計および比較検討を行なった。しかし、従来の方法により設計された制御器とほぼ同等の性能しか得られないことが明らかになり、定式化の手間などを考慮すると必ずしも手法としての優位性を確認できなかった。 そこで設計目標および制御手法の再検討を行い、制振機構の機械的な制約を考慮したゲインスケジューリング制御器の統一的な導出を目指した。しかし検討の結果、この場合も最も厳しい制約の下での制御器のみが導出されるという自明解しか得られないことが明らかになった。 現在、さらに方針を多目的制御の満足化に変更し、数値計算による検討を行っている。併せて申請した予算によって実験装置の製作も並行して進めており、計算結果が得られ次第実験を行う予定である。
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