アルミ合金膜を用いた次世代銅配線における表面酸化保護膜に関する基礎的検討
Project/Area Number |
08750346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
武山 真弓 北見工業大学, 工学部, 助手 (80236512)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 銅配線 / 金属半導体コンタクト / アルミ合金 / 酸化保護膜 / 表面パッシベーション技術 |
Research Abstract |
次世代配線材料として多くの期待を集めているCu薄膜は、Alと異なり表面からの酸化が配線層内部にまで進行するという問題を抱えている。その問題を早急に解決することがCu配線の適用にとって重要課題の一つとなっているため、Cuの表面からの酸化を高温まで抑制することを目的とし、最表面にCuの酸化保護膜を設けることを提案した。本研究では、そのような酸化保護膜として優れた自己酸化保護性を示すAlをCuと化合物を持たない高融点金属との合金とすることで、まず保護膜自身の熱的安定性を高め、同時にAl本来の自己酸化保護性に加えてAlが全て酸化反応に消費された後においても、合金としたもう一方の材料が酸化することでCu薄膜の酸化を抑制できるものと考え、Al-Mo及びAl-V合金のCu表面での酸化特性を検討した。その結果、どちらの合金を用いた場合においても極めてAl-richな合金組成において、大気中600℃で1時間の酸化処理後においてもCuの酸化を効果的に抑制できることが明らかとなった(投稿準備中)。これは、Alがまず選択的に表面で酸化することでAl-oxide層が形成され、酸化処理温度の増加に伴って表面のAl-oxide層が成長し、Al-oxide層中へ固溶できないCuがコンタクト内部へ拝斥され、酸化の第2段階としてAlが消費されると次にMoあるいはVが酸化することでCuの酸化を抑制するという酸化過程を経ることにより、極めて有用な結果が得られたものと考えられる。このように600℃という高温までCuの酸化を抑制できたという事実は、国内外を問わず現在までのところ報告されていないことから、Al-Mo及びAl-V合金薄膜は、大気中500℃までCuの酸化を保護したというこれまでのパッシベーション技術におけるトップ・データ(申請者ら:J.J.A.P.35,1844(1966)及びThin Solid Films272,18(1996)を塗り替えるという極めて優れた保護特性を示すことが実証された。したがって、本研究は今後のCuのパッシベーション技術に関する研究にとって有用な指針を与えるものと考えられ、当初の計画は十分に達成されたものと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)