強誘電体BaMgF_4/Si構造による新しい電界効果トランジスタの集積化
Project/Area Number |
08750354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
会沢 康治 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (40222450)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 強誘電体弗化物 / Si(111)基板 / 配向膜 / 2段階成長法 / ドライエッチング / 電界効果トランジスタ |
Research Abstract |
本年度は、面方位(111)のSi単結晶板上に成長させたBaMgF_4配向膜の2段階成長法による膜質改善について検討した。基板温度500℃で形成した1段階成長のBaMgF_4薄膜では、平均表面粗さが約8.2nm、膜の絶縁破壊電界強度が約250kV/cmであったのに対して、基板温度500℃で膜を堆積した後、連続して基板温度300℃で膜を堆積する2段階成長法で形成したBaMgF_4膜では、平均表面粗さが約3.8nmと平坦性が向上し、かつ絶縁破壊電界強度が1MV/cm以上に向上することを明らかにした。また、BaMgF_4膜の耐薬品性について膜の漏れ電流特性から評価を行い、2段階成長法で作製したBaMgF_4膜では、塩酸系エッチング液で膜の加工を行った後も膜の漏れ電流増加がほとんど見られないことを確かめた。以上のことから、BaMgF_4/Si構造をトランジスタなどへ応用する場合、2段階成長法による成膜は、膜の平坦性向上、絶縁性向上および耐薬品性向上に有効であるとの知見を得た。 次に、BaMgF_4/Si構造電界効果トランジスタの集積化において、ドライエッチングを用いたBaMgF_4/Si構造の加工と電気的特性について検討を行った。抵抗率0.5Ωcm(不純物濃度10^<16>cm^<-3>)のn型Si(111)基板上にBaMgF_4配向膜およびAl膜を一様に堆積した後、パタ-ニングしたSiO_2膜をマスクにしてArプラズマを用いてAl、BaMgF_4およびSiの各層を一括して連続にエッチング除去することで、電極面積200×200μm^2のAl/BaMgF_4/Si構造ダイオードを作製した。エッチング加工後のBaMgF_4膜の漏れ電流密度は10^<-8>A/cm^2台であり、エッチングによる漏れ電流密度の増加がないことを確かめた。また、作製したダイオードの容量-電圧特性は、BaMgF_4膜の強誘電性に起因する約1Vのフラットバンドシフトを伴うヒステリシス特性を持つことを確かめた。以上のことから、BaMgF_4/Si構造電界効果トランジスタの集積化は、Arプラズマを用いたドライエッチングを用いることで十分実現可能であるとの結論を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)