Project/Area Number |
08750393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
入江 晃亘 宇都宮大学, 工学部, 助手 (90241843)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Bi_2Sr_2CaCu_2O_y単結晶 / 層状構造 / 自然超格子 / 固有ジョセフソン接合 / 超伝導トランジスタ / 準粒子注入効果 |
Research Abstract |
本研究は、Bi_2Sr_2CaCu_2O_y単結晶に内在する自然超格子を用いた準粒子注入型高出力型超伝導超格子トランジスタの開発を目的として、(i)同単結晶のデバイス加工技術の確立、(ii)同単結晶に内在する自然超格子の電気特性の解明、(iii)準粒子注入型超伝導トランジスタの作製等を行った結果、以下の成果を得た。 (i)同単結晶のデバイス加工技術の確立 薄膜作製技術ならびにフォトエッチング技術を用いてBi_2Sr_2CaCu_2O_y単結晶上に50μm□から300μm□、50μm×500μmの大きさのメサを作製することにより、再現性のよい固有ジョセフソン接合特性を得ることができた。 (ii)同単結晶に内在する自然超格子の電気特性の解明 (i)の技術を用いて作製したメサの抵抗-温度特性の測定から、常伝導状態において、ab面方向は2次元的導電性を反映した金属的伝導であり、c軸方向は熱励起型のホッピング伝導であることがわかった。また、固有ジョセフソン接合特性から、(1)バリアとして考えられているBiO層に弱い超伝導性が誘起されている、(2)大きいメサにおいては準粒子注入による非平衡効果が存在することがわかった。 (iii)準粒子注入型超伝導トランジスタの作製 上記で得られた成果を踏まえ、準粒子注入型超伝導トランジスタを作製したが、ゲート電極用絶縁層の厚さならびに材料選択の問題から有効な準粒子注入効果は確認できなかった。しかし、固有ジョセフソン接合においては強い準粒子注入効果が見られることから、ゲート電極用絶縁層の厚さならびに材料選択の問題を解決すれば準粒子注入型超伝導トランジスタが実現できるものと思われる。 本研究で得られた成果は、Bi_2Sr_2CaCu_2O_y単結晶自身の準粒子注入型超伝導トランジスタ応用への可能性を示すものであり、本分野の今後の進展が期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)