ケプストラム情報に基づく画像用ポストフィルタの客観的性能評価に関する研究
Project/Area Number |
08750441
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
小田 弘 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (30195739)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ケプストラム情報 / ブロック歪 / 画像品質 / データ圧縮 |
Research Abstract |
ケプストラム情報(対数パワースペクトルをフーリエ逆変換したもの)に基づいて、圧縮符号化画像中のブロック歪を低減するための画像用ポストフィルタの客観的性能評価を行うことを目的として研究計画を立案しそれを実施した。本研究によって得られた新たな知見等の成果は以下の通りである。 1.画像信号のケプストラム特性の整理:2成分モデル(局所DC成分+残差成分)の概念を導入して典型的なディジタル画像(原画像、局所平均画像、差画像)に対するケプストラム情報の基本性質を系統的に整理した。 2.ブロック歪の検出範囲の調査:DCTによる符号化画像(DCT画像)に対して、水平と垂直の両成分を考慮に入れた「総合ケプストラム」を用いてブロック歪の検出範囲を計算機実験により調べた。その結果、画像GIRLで約0.25〜1.0[bit/pel(=bpp)]の範囲で周期的ブロック歪を総合ケプストラムで検出できることがわかった。 3.CMSEによるポストフィルタの性能比較:まず、ケプストラムの平均自乗誤差(CMSE)の基本特性(:レートの低下に伴いCMSEが増加する)は、低レートになる伴いDCT画像中のブロック歪が顕著になるという、視覚的な結果に対応していることが確認された。次に2種類のフィルタ(スプライン補間型1次元フィルタ[中村方式]、ガウス型2次元フィルタ[Lim方式])をDCT画像に適用した後CMSEで比較した。その結果、低ルート(1[bpp]以下)では2種類のフィルタのCMSE値が共に1/2〜1/5まで減少し、両フィルタの特性は類似していることが確認された。一方、高レート(1[bpp]以上)ではCMSE値自体が共に小さく(≒0)感度が低いことから、CMSEでブロック歪の低減効果を論ずることはあまり意味がないことがわかった。今後は低レートでCMSEが更に減少するフィルタの提案や高レートでのCMSEの感度向上を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)