強非線形ランダム結合振動子系における複雑な情報ダイナミクスに関する研究
Project/Area Number |
08750484
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
System engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松野 哲也 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助手 (80243921)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 結合振動子系 / 神経回路網モデル / 位相パターン / 非線形 / カオス / ノイズ |
Research Abstract |
動物の神経系では,多様で複雑な非線形振動が観測されている.本研究においては,新しい機能を有する情報処理システム構築を目指すための基礎的研究として,単純な振動モデルにおいて,系の非線形性が十分強いときに観測されうるカオス的振動や,ノイズの系の振舞への影響を系統的に調べた。 用いたモデルはPLL(位相同期グループ)回路を用いて構成したFM(周波数変調)復調回路である.この系を記述する方程式は,周期的外力下にある振り子や,超伝導Josephson系のそれと同一のものであり,様々な非線形的振舞を呈する. ここでは,周期的刺激とノイズを同時にこの系に印加し,それに対する応答を調べた.この回路は1つ,あるいは,いくつかの神経細胞集団を単純化したモデルであるとみなすことができる.このとき,周期的刺激は,ある,注目している他の神経細胞からの入力であり,ノイズは,その他の多くの神経細胞集団からの無相関の入力を代表していると考えることができる.結果として,ノイズによる復調回復現象という,ノイズ共鳴類似の現象が観測された.これは,非線形系特有のノイズの相乗性による分岐点の移動によるものであることが1つの可能性として考えられる.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)