コンクリート劣化を考慮した橋梁耐震診断手法に関する研究
Project/Area Number |
08750574
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
土木材料・力学一般
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森川 英典 神戸大学, 工学部, 助教授 (70220043)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | コンクリート / 劣化 / 兵庫県南部地震 / 被災要因分析 / データベース / 材料試験 / せん断耐荷力 / 耐震診断 |
Research Abstract |
本研究は、コンクリートの劣化を考慮した橋梁の耐震安全性およびその経年変化特性の評価・予測方法およびそれに基づく合理的な耐震維持管理手法を検討したものである。具体的に以下の成果を得た。 (1)兵庫県南部地震におけるコンクリート橋被害データの整理・分析:兵庫県南部地震発生直後から実施施したコンクリート橋被害状況および橋梁諸元データの調査、整理の結果をGIS(地理情報システム)利用してデータベース化し、これらのデータを利用することにより被害要因の統計分析を行った。さらに、被害推定と耐震対策を目的とした損傷確率マトリクスの作成を行った。 (2)実橋におけるコンクリート材料試験とその統計解析:兵庫県南部地震において被害を受けたコンクリート橋および米国カリフォルニア州におけるコンクリート橋から採取したコンクリートコアを用いた材料試験を実施するとともに、従来の研究において行った兵庫県内の劣化橋梁に関する材料試験結果と比較し、コンクリート材料特性(圧縮強度、比重、中性化速度、超音波速度等)の経年変化とのばらつきに関する統計的評価を行った。 (3)劣化したコンクリート部材のせん断耐荷力に関する評価実験および解析:劣化したコンクリートはり部材のせん断耐荷力実験および弾塑性有限要素解析を実施し、せん断耐荷性状およびその機構を考察した。さらに、示方書によるせん断耐力評価式の適用外である劣化が著しい場合において、その修正式の提案を行った。 (4)以上の検討結果に基づいて、実際の橋梁の耐震診断および維持管理の方法について、その概念と具体的なフローについて検討を行った。つまり、地震動強度、構造特性、耐久性の3つのカテゴリーで評価・診断を行った後、これらを総合した耐震安全性を確率的に解析評価する方法を検討し、提案した。さらに、兵庫県南部のケースに適用して被災シミュレーションを行い、その精度と適用性を検証した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)