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¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
1.動力学モデルを用いて1984年長野県西部地震の断層近傍での地震動のシミュレーションを行った.計算に必要な,応力降下量,破壊開始時刻の動力学パラメーターは,地震波形から運動学的モデルで推定された変位置,破壊開始時刻を元に与えた.計算によりえられた2Hzより低い振動数での速度の最大値は80cm/s,加速度の最大値は600cm/s^2であり,その分布域は飛び石から大きな加速度が生じたと推定されている領域とほぼ一致した. 2.次に,逆断層上に堆積層がある場合,断層変位は堆積層をどのように伝わり,堆積層はどのような変形をするのかを調べるため,砂を用いた断層模型実験を行った.また,有限要素法による数値解析を行い実験結果と比較した.実験の結果,模型の底盤に逆断層変位を加えることにより地盤の下部より上部に向かってすべり線が形成されていき,変形は地盤の下部では滑り線周辺に集中するが上部では広い範囲に渡り緩やかな変形となっている様子が見られた.滑り線をジョイント要素,周囲の地盤を弾塑性体としてモデル化した有限要素解析により,実験の変形パターンを表すことができ,数値解析の方が特に浅い部分で滑り線上に変形が集中する様子が見られるが,概して実験で得られた変形をよく表しており,妥当な解析手法であることが確認された. 3.さらに,実際の45度の逆断層上の砂質堆積地盤を想定し,有限要素法による動力学的モデルで、地震の大きさとせん断帯の発達に関するシミュレーションを,堆積層厚と地震の大きさを色々変えて行った.その結果,堆積層厚の5%前後の垂直変位量が生じると堆積層の下面から地表にまで達する破壊が生じる可能性があることが示された.この値は堆積層が厚くなるほど大きくなる傾向が見られ,30mでは3-5%,50mでは5-6%,75mでは7%もしくはそれ以上であり,100mについては5.4mより大きな断層変位量が必要という結果となった.
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