Project/Area Number |
08750590
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
構造工学・地震工学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
五十嵐 晃 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80263101)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 載荷実験法 / ハイブリッド実験 / 振動台実験 / サブストラクチャー法 / 逐次推定 / 多自由度系 / 実時間載荷 |
Research Abstract |
構造物の疑似動的応答の評価のため、従来より研究されてきた擬似的な動的載荷を行うハイブリッド実験や、直接動的応答を実現する振動台試験などの載荷実験法においては、実験結果の信頼性を向上させるためには、特に載荷の精度を高めることが不可欠である。このためには、実験対象となっている供試体の剛性を考慮して載荷制御を行うことが有効であることが明らかにされている。本研究では、そのために供試体の剛性を逐次推定する手法と、振動台による動的載荷と、計算機による構造物の計算シミュレーションを組み合わせ、同時に進行させる一種のハイブリッド手法である、サブストラクチャー振動台実験法の両者の開発を行った。まず、既設の振動台装置と制御計算機を組み合わせ、実際にサブストラクチャー振動台実験の制御プログラムを用いて実験手法の検証が可能なシステムを整備した。事前に理論的に予測される実験誤差の結果への影響の詳細な評価を行い、特に振動台駆動の時間遅れおよびその補正法が、システムの安定性と実現を可能にするためには重要であることが示された。このことは、実験的にも裏付けられる結果であった。次いで、この補正のために必要な多自由度系の剛性の実時間における逐次推定のためのアルゴリズムについて基本的な検討を行った。最も単純な最小二乗法や、カルマンフィルターのアルゴリズムに、構造物に現れる非線形性の性質を考慮したものについて、安定性・追従性および計算速度など種々の側面からの検討を加えた。定式化に工夫を行った場合には、実時間での非線形構造物の逐次推定もある程度は可能であるという結果が得られた。さらに、これらの手法を組み合わせ大規模な非線形構造物の動的応答を、従来の振動台を利用し、かつ高い精度で評価する事を可能にするために必要な基礎的技術の方向性を明らかにした。
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