Project/Area Number |
08750707
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
齋藤 輝幸 名古屋大学, 工学部, 講師 (30281067)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 温冷感 / 快適感 / 非定常環境 / 過渡応答 / 変動風 / 矩形波 |
Research Abstract |
本研究では、居住者が変動する気流に曝露された時の人体の生理的機構や心理的反応について調査するとともに、より積極的な快適性を得ようとした場合の変動風環境の有効性を確認することを目的として、従来から蓄積してきた被験者実験データの解析を行うとともに、新たな被験者実験を計画、実施した。本研究が対象とするのは、主に夏期屋外環境から空調された室内に移動した時の過渡応答である。従って、実験条件としては屋外をシミュレートした暑熱環境から、種々の気流のあるやや高目の室温設定の部屋への移動を設定した。また、実験は基本的に夏期を中心とした時期に実施した。被験者数は8名である。 本研究によって得られた主な知見は以下の通りである。 ・平均風速が同じ場合、定常風曝露時よりも変動風曝露時の方が発汗量が多くなる。 ・定常風曝露時に比べ、変動風曝露時の方が最初の20〜40分間ににおける涼感が高い。 ・定常風曝露時に比べ、変動風曝露時の方が涼感が低下しても快適感が維持されやすい。 ・0.3m/sと0.8m/sの気流にそれぞれ15秒間の矩形波で曝露する場合が、気流の強さや周期が好まれやすく快適感が最も維持されやすい。 ・0.2m/sと1.0m/sの矩形波に曝露した場合には、気流を弱くして欲しいという申告が多くなる。したがって快適感を維持するためには、最大風速を0.8〜1.0m/sの間に押さえる必要がある。 ・以上のように、変動風環境下における人体の反応について重要な知見が得られた。 本研究の中では、従来から蓄積してきたデータの再検討も含めて非定常温熱生理・心理モデルを検討したが、さらに詳細な非定常環境下での生理・心理反応に関するデータを得る必要性が生じた。今後も引き続き実験、解析を進め、非定常な温熱環境下における総合的な温熱生理・心理モデルの開発を検討する予定である。
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