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¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
高温における変形では加工効果と回復が同時に進行し変動荷重下での変形特性が一定荷重若しくは一定応力下での挙動とは異なる可能性があるので,本年度は変動応力下での高温変形特性を系統的に調べることを目的とした実験的な基盤の作製を行った.研究代表者の所属講座に設置されている油圧式疲労試験機・加熱装置を改良し,400K〜1700Kの温度で定荷重・定応力・変動応力クリープ試験を行うことができるようにした.1000Kまでの低温域では直流加熱方式とすることで荷重測定精度を高めた. 錫合金は室温が融点の1/2に近いので通常の試験片の保持方法をとることができない.本研究では,銅合金治具と試験素材を接合し実験に供することとしたが,接合の条件により試験片素材内の組織が変化するので,安定な条件で系統的な実験を行うために更に実験方法について検討する必要がある. 本年度は,アルファ鉄-ベリリウム固溶体合金・マグネシウム-イットリウム合金についてもクリープ試験を行い,それぞれ1050-1100K, 550-650Kにおける基礎的なクリープ挙動の把握を行った.アフファ鉄-ベリリウム系合金については第三元素として添加したマンガンの影響も調べた.ベリリウムとマンガンの拡散係数は大きく異なり,IS効果と類似の溶質原子間相互作用による強化の発現が期待されたが,現在のところ類似の強化機構による大きな強度変化は認められない.これら合金系のクリープ特性および変動荷重下での高温変形特性については更に継続して実験結果を集積する必要がある.
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