Project/Area Number |
08750775
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
加藤 純雄 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (50233797)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ペロブスカイト / 酸素欠陥 / 規則配列 |
Research Abstract |
2種類の金属イオンがBサイトを占有する複合ペロブスカイト型酸化物中の金属イオンの規則配列状態に対するAイオンおよび酸素欠陥の影響を検討した。ここでは、Bイオンとして、規則配列しやすいMg^<2+>とTa^<5+>の組み合わせを選び固定した。酸素欠陥量の影響を検討するため、Aイオンに原子価の異なるSr^<2+>とLa^<3+>を組み合わせた固溶体の合成を試みた。(Sr_<2-x>La_x)MgTaO_y固溶体は、空気中、1000〜1400℃で焼成することにより、0≦x≦1.0の範囲で単一相が得られ、粉末X線回折法によりすべて立方晶であることがわかった。また、超格子反射の観察によりBイオンは、0≦x≦0.3の範囲で不規則配列、0.4≦x≦1.0の範囲では1:1に規則配列することが明らかとなった。この結果は、既に知られている(Sr_<2-x>La_x)CuTaO_y系と同様に酸素欠陥量の多い組成でBサイトが不規則配列をすることを示している。一方、酸素欠損組成におけるAイオンのイオンサイズの影響を検討するためAイオンに同族のSr^<2+>とBa^<2+>を組み合わせた固溶体の合成を試みた。(Sr_<2-x>Ba_x)MgTaO_y固溶体は空気中、1000〜1400℃で焼成することで、0≦x≦0.8の範囲で単一相が得られた。0.2≦x≦0.8の範囲では立方晶ペロブスカイト型の回折ピークに加え新たなピークが現われた。これは六方晶として指数づけでき、Bイオンが1:2に規則配列した場合に対応すると考えられた。 以上、本研究により酸素欠陥ペロブスカイト酸化物の、酸素欠損量の増加がBイオンの不規則化に関与し、さらに、Aイオンのサイズを変化させることでも、規則配列状態が変化するという知見が得られた。
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