Project/Area Number |
08750776
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宇都野 太 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (70232874)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | エキスパートシステム / スピネル / 酸化物 / 結晶化学 / 分子動力学 / 格子エネルギー / 知識ベース |
Research Abstract |
本研究の目的は、スピネル型複合酸化物の生成を判定するシステムを構築することである。スピネルとは、AB_2O_4で表わされ、酸素を4配位するAサイト、6配位するBサイトから成っており、様々な元素がそれらのサイトに入る結晶系である。本研究で構築を進めているシステムは、任意の元素を選択した時に、それらの元素の取りうる価数の組み合わせから、仮想スピネルを考え、その生成エンタルピーを指標として、様々な結晶化学的な常識、実験事実などの知識ベースにより、その仮想スピネルが生成可能かどうかを判定するシステムである。本研究では、その判定の精度を上げるために、新たな知識ベースを導入した。さらに、仮想スピネルの分子動力シミュレーションを行い、結晶生成の要因を調べた。 新たな知識ベースとしては、イオン性、反発エネルギー、酸素周りのカチオンの状態である。前者2つは、格子エネルギーとイオン化エネルギー等の比較から導入し、後者は、酸素の分極を考慮したものである。この結果、判定の妥当性が向上した。 一方、分子動力学シミュレーションは、ポテンシャルの探求から行った。まず単純酸化物の原子構造をNTVアンサンブルで系の圧力が0GPaを再現するポテンシャルを調査した。まず、MgOとα-Al2O3をとりあげ、その結晶構造を再現するポテンシャルを見出した。そのパラメータを用い、MgAl2O4スピネルのシミュレートを行った。酸素パラメータの再現されなかったが、構造は保たれた。また、Al[MgA]O4という逆スピネルをシミュレートした場合、その初期構造の問題はあるが、かなり構造が歪み、この組成では逆スピネル構造が取り難いことが示唆された。ポテンシャルの調査に時間がかかるため、様々な系のシミュレートを行うことができなかったが、分子動力学シミュレーションで、幾何学的な配置という点からの生成判定を行うという可能性を示唆できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)