Project/Area Number |
08750832
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
細田 直江 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (50280954)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 常温接合 / 分離 / Al / ステンレス / 可逆的インターコネクション / 環境 / リサイクル / 界面 |
Research Abstract |
本研究では、界面での分離を念頭に置いた接合技術の一つの概念(可逆的インターコネクション)を提案し、実施した。ここで提案する可逆的インターコネクションは、無機材料の直接接合を低温で行い、脆い反応生成物層の生成を抑制し、接合部の加熱により脆い反応物を生成し分離させるものである。 本研究では、低温接合を実現するため、表面活性化による常温接合を行った。一例としてステンレスとAlの常温接合と分離を行った。接合試料は多結晶Al(99.99%)と低炭素オーステナイト系ステンレス鋼(JIS SUS304)を用いた。Ar-高速原子線(FAB;加速電圧1.5kV、作動圧力約0.1Pa)はSUS304側に60分、Al側に7分照射した。照射後真空中で試料を移動するため、圧接前に更にAlとSUS304を同時にAr-FAB(加速電圧6.0kV、作動時のチャンバー内の圧力約10^<-5>Pa)を5分間照射した。圧接は荷重約300Nで、60秒保持して行った。ステンレス-Alの常温接合体は20MPa程度の引張り強度が得られた。接合界面を透過電子顕微鏡により観察した結果、ステンレスとAlは数nmの中間層を介して接合していた事が確認された。接合体の分離は、真空中823Kで2時間加熱した試料は外力を特別に印加する事無しに分離することが可能であった。分離はAlリッチな脆い反応生成物層とAlの間で生じていた。分離後のステンレスを再度使用し、真空中で高速原子を照射することにより活性化し、Alとの接合が可能であるかを試みた。接合は荷重約1kNで60sec.保持して行った。Alと分離したステンレスは再び界面を活性化する事で接合を再度実現することが確認できた。この手法により可逆的なインターコネクションが実現できることが確認された。
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