スクッテルダイト構造を持った熱電材料を作製プロセスの検討
Project/Area Number |
08750836
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
勝山 茂 大阪大学, 工学部, 助手 (00224478)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | スクッテルダイト化合物 / 熱電材料 / 電気抵抗率 / 熱電能 / 熱伝導率 / メカニカルグラインディング |
Research Abstract |
CoSb_3、IrSb_3などスクッテルダイト構造を持つ一連の化合物は、キャリア易動度が高いため電気抵抗率(ρ)が小さく、また、単位格子あたりの原子数が多いため低い熱伝導率(κ)が予想される、など熱電材料として優れた特性を持っている。CoSb_3の熱電材料としての性能を上げるため、Coの一部をFeやCoなど他の遷移金属元素で置換を行ったり、CoSb_3粉末にMG(メカニカルグラインディング)処理を加えて結晶粒径を小さくし、結晶粒界でのフォノン散乱を強くして熱伝導率を下げるなどの試みを行った。Co_<1-x>Fe_xSb_3ではx=0.08まで単相が得られ、x>0.08ではFeSb_2が第二相として出現した。Co_<1-x>Ni_xSb_3ではx=0.1まで単相を得ることができた。Feで置換することにより低温における熱電能(α)の値は小さくなったが、高温では高い値を示した。また、電気抵抗率および熱伝導率は小さくなった。結果として、無置換の場合に比べて性能指数(=α^2/ρκ)は大幅に上昇し、x=0.25に対して773Kで最大値4.8×10^<-4>(/K)が得られた。Ni置換系の場合もほぼ同様の結果が得られ、x=0.06に対して5.8×10^<-4>(/K)が得られた。また、CoSb_3粉末にMG処理を加えたところ、その焼結体試料の熱伝導率は小さくなった。これはMG処理により結晶粒が小さくなったためと考えられる。しかしながら、電気抵抗率も上昇したため、結果として、性能指数は小さな値となり、MG処理による性能の向上は認められなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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