永久磁石を用いたECRプラズマCVDにおけるダイヤモンド成膜とそのプラズマの影響
Project/Area Number |
08750858
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metal making engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安井 利明 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (10263229)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ECRプラズマ / プラズマCVD / ダイヤモンド薄膜 / DLC薄膜 / プラズマ診断 |
Research Abstract |
本研究の目的は、永久磁石を用いたECRプラズマCVDにおいてダイヤモンド成膜を可能にするために、成膜時のプラズマ特性と膜質の関係を明らかにすることにある。まず、半同軸型空洞共振器と平板リングカスプ磁場をもつECRプラズマCVD装置を製作した。基板ホルダーには基板へのバイアス電圧の印加や温度制御を行えるような構造とした。このECRプラズマ源を用いて、H_2+CH_4+O_2の混合ガスを用い、プラズマ源の各制御パラメーター(ガス組成、圧力、マイクロ波入力)変化に対するプラズマの空間分布やプラズマ中の粒子種の組成変化をプラズマ診断により調べた。その結果、静電探針法により放電室内で高密度かつ一様な空間分布のプラズマの生成が行えることを確認した。また、プラズマ分光法によりプラズマ中に存在する粒子種が同定され、制御パラメーターによる各粒子種の変化を明らかにした。これらの結果から、プラズマ内の化学反応に対する知見を得た。 次に、上のプラズマ診断の結果を基に、成膜パラメーターを変化させて成膜膜実験を行った。そして得られた膜質をラマン分光・X線光電子分光法・SEMによる表面観察により評価した。その結果、圧力2.7PaでO_2の混入量が0vol%の時はグラファイト相が優先して成膜されていたが、O_2を0.1vol%混入することによりアモルファス相が成膜されており、ダイヤモンドライクカーボンの堆積が確認された。これは、プラズマ診断で得られたプラズマ内の化学反応に対する知見と一致した。しかし、更なるO_2混入量の増加はグラファイトのエッチング効果を高め、成膜速度の低下させるため、成膜された粒子径は小さくなった。このため、ダイヤモンドの成膜を行うにはO_2混入量の微妙な調整が必要と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)