Project/Area Number |
08750870
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学一般
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
島田 学 広島大学, 工学部, 助教授 (70178953)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 微粒子製造 / 気相化学反応法 / 凝集粒子 / 焼結 / 一次粒子径 / 形態変化 / 緻密化 / 熱流体シミュレーション |
Research Abstract |
気相中の化学反応によって、各種機能性材料の原料などに用いられる粒子径が約0.1μm以下の微粒子を製造する方法では、粒子の組成だけでなく粒径分布や形態も制御することが重要であるが、製造時の操作条件が製造された粒子の性状に及ぼす影響は、十分明らかとはなっていない。そこで本研究では、製造される粒子の粒径分布や凝集状態、一次粒子径に及ぼす反応器温度、滞留時間などの製造条件の影響を評価し、粒子のサイズ、形態の制御のための具体的な方法を見い出すことを目的として、粒径が数〜百数十nmの微粒子の、生成・成長・形態変化過程について実験と理論計算によって検討した。まず実験的には、管型反応器を用いて、TiとSiの有機化合物や塩化物の蒸気の熱分解反応によって酸化チタンと酸化シリコン微粒子を製造し、各種製造条件、特に反応器の加熱壁面温度を系統的に変化させたときの、反応器出口での凝集粒子の浮遊状態における粒子径(凝集粒子径)分布および一次粒子径分布の変化を、エアロゾル測定システムと電子顕微鏡によって測定した。その結果、凝集粒子径と一次粒子径の壁面温度による変化はそれぞれ複雑であるが、両者の間に概ね負の相関がみられることが明らかとなった。一方理論的には、反応器内のガスの流速、温度の分布を解析する熱流体数値計算プログラムを作成し、さらに、原料ガスの反応によるモノマーの生成、モノマーや粒子同士の凝集による粒子成長、凝集粒子の高温場での焼結による形態変化などを表す基礎式に、反応器内の流速・温度分布を考慮した粒子成長過程解析プログラムを作成して数値計算を行った。計算結果を実験結果と比較検討したところ、凝集粒子径と一次粒子径はそれぞれ、凝集速度と化学反応の速度によって変化するが、両者は、焼結による凝集体の緻密化と一次粒子同士の合一にも大きく支配されており、このことが上述した負の相関につながっていることがわかった。
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