Project/Area Number |
08750873
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学一般
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
吉澤 秀和 鹿児島大学, 工学部, 助手 (20244262)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 機能性高分子微粒子 / 高分子ミクロスフィア / 低温プラズマ処理 / プラズマグラフト重合 / 帯電制御 / トナー / 懸濁重合 / 官能基導入 |
Research Abstract |
高分子微粒子である複写機用トナーに関する特性の一つとして帯電特性がある。これまでの研究結果から、高分子微粒子表面層のみに何らかの処理を施すことができれば、有効に帯電特性を大きくすることが可能になると推測される。このため、調製した高分子微粒子の低温プラズマ処理を実施した。 まずSteplとして、低温プラズマ処理による高分子微粒子表面への官能基直接導入法について検討した。その結果、プラズマガスとしてアンモニアを用いた場合、微粒子は大きく正に帯電した。XPSによる解析から、微粒子表面にはアミノ基の存在が確認された。一方、六フッ化エタンを用いた場合、微粒子表面にフッ素原子が確認され、この影響による負への帯電が認められた。さらに、プラズマ処理時間などの操作因子の影響を検討した結果、最適な処理条件を明らかにすることができた。しかしながら、プラズマ処理を用いた官能基直接導入法により調製した高分子微粒子の帯電特性は、処理後、時間と共に低下した。この原因を、XPSを用い解析したところ、官能基の反転による微粒子内部への埋没によるものであることが明らかとなった。 そこで、Step2として、官能基を有するモノマーを低温プラズマグラフト重合し、高分子微粒子表面にグラフト層を形成させた。使用したモノマーはpentafluoropropylmethacrylate(5-FPMA)である。XPS、SEM観察から、高分子微粒子表面に5-FPMAのグラフトポリマー層が形成していることを確認した。また、このグラフトポリマー形成により、高分子微粒子の帯電特性は飛躍的に増大した。プラズマグラフト操作因子を変化させることで、最適な帯電特性を与える条件を把握することができた。5-FPMAの低温プラズマグラフト重合により調製した高分子微粒子の帯電特性は、処理後の経痔変化を示さず、安定していることが明らかとなった。
|