Project/Area Number |
08750904
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡本 昌樹 東京工業大学, 工学部, 助手 (10262263)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 有機ケイ素化合物 / 直接合成 / 金属ケイ素 / アルコール / アルケン |
Research Abstract |
現在、金属ケイ素から直接有機ケイ素化合物を得るために、ハロゲン化アルキル(特に塩化メチル)が用いられている。また、金属ケイ素はメタノールとも反応し、トリメトキシシランを与える。しかし、この反応からは有機ケイ素化合物が得られない。申請者らは、ケイ素-メタノール反応にアルケンを加えることによって、および、ケイ素-メタノール反応をチオフェン存在下380℃以上で行うことによって、金属ケイ素から直接有機ケイ素化合物を合成できることを見い出した。これらの反応はハロゲンを含む反応物を用いないため、クリーンな反応である。本研究では、有機ケイ素化合物の収率の向上、および、有機ケイ素化合物の生成機構の解明を行った。 1 ケイ素-メタノール-エチレン反応を常圧流通系反応装置で行った場合、有機ケイ素化合物への選択率は低い(選択率8%)。高いエチレン分圧にすれば、高収率および高選択率で有機ケイ素化合物を得られると予測される。そこで、高圧の流通系反応装置を用いて反応を行った。その結果、メタノール0.15MPa、エチレン0.73MPa、240℃で反応を行うと、エチルジメトキシシランが高い選択率(28%)で得られた。その他にエチルトリメトキシシラン(2%)、トリメトキシシラン(68%)、テトラメトキシシラン(2%)が生成した。 2 ケイ素とメタノールのみの反応でも、有機ケイ素化合物が得られることを見出した。メタノール42kPa、チオフェン1.8kPa,380℃で反応を行うと、メチルジメトキシシランが選択率18%で得られた。その他にジメトキシシラン(2.3%)、トリメトキシシラン(78%)、テトラメトキシシラン(1.1%)、メトリトリメトキシシラン(0.7%)が生成した。また、トリオキサンを加える(0.2kPa)と、メトリジメオトキシシランへの選択率が20%に向上することから、ホルムアルデヒドが反応中間体であることが分かった。
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