Project/Area Number |
08750914
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
大嶋 孝之 群馬大学, 工学部, 助手 (30251119)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | パルス電界 / 細胞膜破壊 / 遺伝子組換え菌 |
Research Abstract |
微生物に高電圧パルス状電界(以下“パルス電界")を印加すると細胞膜に穴が形成されることは広く知られており、遺伝子導入や細胞融合に利用されている。本研究では微生物や遺伝子組換え大腸菌に高電圧パルス状電界を印加した時の細胞内タンパク質の放出特性について調べると共に、遺伝子組換え大腸菌内に蓄積された遺伝子産物を分泌培養と同じように、パルス電界を用いて放出させながら培養を行うことを最終目的とした。 まずパルス電界中における細胞膜の挙動を電極形状などを変えて調べた結果、平板対平板電極の場合は針対平板電極に比べて微生物の死滅効果が小さいこと、温度を上げると死滅効果が大きくなること、周波数50Hzでは電界強度10kV/cm以上で死滅効果が表れることなどがわかり、本研究の目的のためには平板対平板電極が適していることが示唆された(J.Electrostatics,in press)。 次に遺伝子組換え大腸菌としてEscherichia coli HB101/pHI301Aを用いてパルス電界を利用した分泌培養を試みた。この遺伝子組換え菌は遺伝子産物であるα-amylaseをペリプラズム空間に貯蓄するので外膜だけを可逆的に破壊する程度の弱いパルス電界を印加すればよいと考え、12kV/cm、1Hzのパルス電界を印加しながら培養をおこなった。パルス電界を印加しない場合には培地中にα-amylase活性は認められないのに対し、印加した場合には培養時間と共にα-amylase活性が上昇した。また印加した場合にも菌は通常と同じように増殖し、死滅も観察されなかったことから。パルス電界による分泌培養が可能であることが実証された。これらの成果は国際学会で発表し(YABEC,1996 Kyoto)、論文投稿のための準備を行っている。
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