LB法による個体基板と化学結合した超薄組織膜の作製と評価
Project/Area Number |
08750947
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
飯村 兼一 宇都宮大学, 工学部, 助手 (10272220)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 長鎖クロロシラン化合物 / 展開単分子膜 / Brewster角顕微鏡(BAM) / 原子間力顕微鏡(AFM) / 単分子膜の相転移 |
Research Abstract |
主な研究成果は、以下の項目にまとめることができる。 1.長鎖クロロシラン化合物のクロロシリル基数の違いによる展開単分子膜の物性および構造の変化;クロロシラン化合物の展開単分子膜は、シラノール基リッチな膜であることがX線光電子分光法及び赤外分光法によりわかった。また、膜の物性や構造は、クロロシリル基数の違いによって、劇的に変化することが確認された。特に、トリクロロオクタデシルシラン(TCOS)単分子膜においては、Brewster角顕微鏡によって観察された展開直後から形成される数百μmサイズの巨大な凝縮相ドメインは、直径数μm程度のマイクロドメインの集合体であることが原子間力顕微鏡観察によって明らかになった。クロロジメチルオクタデシルシラン展開単分子膜においては、水面温度20℃付近のわずか数℃の範囲でのみ、非常に稀な二段相転移を示すことが見いだされた。 2.長鎖トリクロロシラン化合物の鎖長、および水面温度の違いによる展開単分子膜の物性および構造の変化;OTCSを中心として炭化水素鎖長の異なる化合物が用いられた。展開単分子膜におけるマイクロドメインは、鎖長の増加に伴ってより小さくなり、また、同じ膜物質内でも、水面温度が低い方が、より小さなマイクロドメインを形成することが明らかになった。これらは、膜の展開時における過飽和度の違いにより説明された。 3.炭化水素系トリクロロシラン化合物の、長鎖炭化フッ素系化合物との混合による相分離構造の構築;OTCSと部分フッ素化化合物の適当な比率で混合された溶液から展開単分子膜を形成させると、OTCSの直径数百nmの円形凝縮相ドメインが、炭化フッ素の膨張相の中に分散した組織構造が得られることがわかった。 これらの成果の一部は、第49回コロイドおよび界面化学討論会(東京)およびASOMF'1(筑波)で発表された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)