Project/Area Number |
08750953
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
末延 知義 大阪大学, 工学部, 助手 (90271030)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | フラーレン / 電子移動 / アルキル化 / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
フラーレン類の発見以来フラーレン特有の様々な化学反応が報告されているが、フラーレンアニオン類の反応性については全く明らかになっていない。我々はフラーレン(C_<60>)が高い電子受容能力を有する点に着目し、まずフラーレンの電子移動還元反応について検討し、得られたフラーレンジアニオンおよびトリアニオンの高い電子供与能力を利用して、フラーレン特有の全く新しいタイプの物質変換手法を開発する事を目的として研究を行った。フラーレンジアニオンおよびトリアニオンと種々のハロゲン化アルキルとの反応に伴う吸収スペクトル変化およびEPR測定から得られる超微細結合定数、フラーレンと共存させたセミキノンラジカルアニオンの線幅交換から得られる電子交換速度等を基にフラーレンのジアルキル付加体が得られる機構を明らかにし、得られたジベンジル付加体を単離してX線結晶構造解析を行った。また、ハロゲン化アルキルの種類による電子移動およびS_N2反応の反応性の違いを利用して、異種アルキル付加体フラーレンの合成について検討し、分子内にtert-Bu基とベンジル基を一つづつ有する異種アルキル付加体フラーレンの合成に初めて成功し、その構造を決定した。また、その電気化学的性質についても検討を行った。
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