Project/Area Number |
08750990
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
近藤 行成 東京理科大学, 工学部, 助手 (70277276)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 界面活性剤 / 重合 / フッ化炭素鎖 |
Research Abstract |
重合性フッ素系界面活性剤は、重合性基の重合反応により基材表面に固定化することが可能であり、フッ化炭素由来の機能を長期間付与することができると考えられる。本研究では、一分子内に重合性のアリル基と直鎖フッ化炭素鎖を有する二鎖型界面活性剤[CH_2=CH(CH_2)_n-OCOCH(SO_3Na)CH_2COOCH_2CH_2C_mF_<2m+1>;n=1,m=4,6]を3段階の反応を経て合成した。 すなわち、第一段階では無水マレイン酸とアリルアルコールを60℃で1h加熱還流することによりモノエステル[CH_2=CHCH_2OCOCH=CHCOOH]を得た。なお、本反応はほぼ定量的に進行した。第二段階では得られたモノエステルをK_2CO_3と反応させカリウム塩とした後、DMSO溶媒中でC_mF_<2m+1>C_2H_4I(m=4,6)と反応させた。次に、水を加えトルエンにて可溶部を抽出した後、トルエンを減圧留去し、ヘキサン/塩化メチレン混合液を展開溶媒として残留物をカラム分離することにより、ジエステル[CH_2=CHCH_2OCOCH=CHCOOC_2H_4C_mF_<2m+1>;m=4,6]を単離精製した。なお、収率はm=4の場合、28%、m=6の場合、25%であった。第三段階ではジエステルとNaHSO_3をハイドロキノン存在下、水/エタノール混合溶媒中空にて80℃で96h反応させた後、溶媒を減圧留去し、残留物をアセトンにてソックスレ-抽出した。さらに、アセトンより再結晶し、目的の重合性基を有するフッ素系界面活性剤を得た。性状は白色固体、収率(対ジエステル)はm=4の場合、24%、m=6の場合、21%であった。 現在、MMAモノマーとの共重合反応を行っている。また、活性剤の収率が低かったことから、反応条件、精製溶媒を再検討中である。
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