Project/Area Number |
08751022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子合成
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三田 文雄 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (70262318)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ラジカル開環重合 / ビニルミクロプロパン / アリルシラン / 環状アセタール / ポリケトン / ポリエステル / 酵素分解 / 加水分解 |
Research Abstract |
ラジカル開環重合はラジカル重合の汎用性と、主鎖に官能基を導入できるという開環重合の利点を合わせ持つ有用な重合法である。研究代表者はラジカル開環重合を用いた反応性高分子の合成を目的として、ビニル基のα-位またはシクロプロパン環にトリメチルシリル基を有するビニルシクロプロパンの合成とラジカル開環重合について検討した。得られたアリルシラン構造を有するポリマーは塩酸水溶液により定量的に脱シリル化したポリマーを与えたほか、TASF触媒存在下、芳香族アルデヒド、臭化ベンジルと効率よく反応し、対応する付加物を与えた。また、研究代表者は6員環環状アセタール構造を有するビニルシクロプロパンの合成とラジカル開環重合を行い、主鎖に二重結合、側鎖に環状アセタール構造を有するポリマーを合成した。得られたポリマーは酸加水分解により対応するポリケトンを定量的に与えた。更に研究代表者は環状アセタール部にエキソメチレン基、フェニル基を導入した6員環環状アセタール構造を有するビニルシクロプロパンの合成とラジカル開環重合を検討した。これらのラジカル安定化基を有するモノマーのラジカル重合ではシクロプロパン環のみならず、アセタール環の開環を伴う二重開環重合が進行し、ポリエステルが生成した。このポリマーは酵素分解性、加水分解性を示し、ラジカル開環重合により得られたポリマーの分解性材料への応用の可能性が見出された。以上、研究代表者はビニルシクロプロパン類のラジカル開環重合を用いる高分子主鎖への機能団の導入法の開発と応用について研究を行った。
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