Project/Area Number |
08751042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
佐々木 隆 福井大学, 工学部, 助手 (50242582)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アイソタクチックポリスチレン / 溶液結晶化 / 赤外分光法 / らせん構造 / 拡散極限 |
Research Abstract |
本研究は、アイソタクチックポリスチレン(iPS)の溶液からの結晶化メカニズムを解明することを目的とするものであり、ほぼ計画どおり研究を遂行した。まず、溶液結晶化過程を左右する重要な因子である溶液中でのiPS鎖のコンホメーションを、赤外分光法により解明した。その結果、トリプロピオニン溶液中では溶解状態、及び結晶が析出する前の過冷却溶液状態のいずれにおいても、3/1らせん構造に由来する586.5と557.5cm^<-1>の吸収バンドは観測されなかった。このことから、トリプロピオニン溶液中においては、iPS鎖はほぼランダムコイル形態をとっており、3/1らせん構造は結晶化が起こる最中に形成されることがわかった。しかしながら、通常iPS結晶においてみられる1262cm^<-1>の吸収バンドが溶液中で観測されるという不可解な結果も得られ、今後の検討課題として残された。次に、iPS-トリプロピオニン系での等温結晶化速度(結晶の線成長速度)の過冷却度依存性を偏光顕微鏡を用いて測定した。また、この系における平衡溶解温度をGibbs-Thomson式による方法を用いて求めた。これらの実験データを解析した結果、この系での高分子-溶媒間の相互作用は、比較的小さく、Kramersの拡散極限は成立しないことがわかった。この結果は、以前に熱分析法により結晶化速度を測定した結果と定性的に一致する。モルホロジーについては、過冷却度が30〜80Kの範囲では、球晶は形成されず、乱れたヘドライトのような結晶が観察された。また、等温結晶化過程における結晶の大きさの時間発展プロファイルは、Avrami式ではうまくあらわすことができず、溶液濃度の時間依存性を考慮した解析が必要であることがわかった。
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