高速曳航式海洋調査ロボットの高精度制御・運行システムの開発
Project/Area Number |
08751079
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
海洋工学
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山口 悟 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (00253542)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 曳航体 / 海洋観測器 / 運動制御 / 数値シミュレーション / 流体力係数 |
Research Abstract |
海洋調査用曳航式観測ロボットを研究対象とした、その運動の精密な数学モデルを推定し、数学モデルに基づいて高精度な制御システムを開発することを目的として研究を実施した。その結果以下のような結果を得た。 1.精度の高い曳航式観測ロボットの運動の数学モデルを得るために、簡昜計算法による流体力係数の推定、水槽における模型実験および海洋実験で得られたデータを使用するパラメータ推定を実施した。3次元翼理論と最長体理論に基づく流体力係数の簡昜計算法の結果は模型実験結果と良く一致し、設計の初期段階において使用するための十分な精度を有していることが確認された。また、実機を用いた海洋実験で得られた曳航体の運動データを用いて重回帰分析による、数学モデルのパラメータ推定を実施した結果、曳航体の上下方向運動の方程式に関する流体力は、本推定法によって精度良く求められることが、模型実験結果との比較により確かめられた。しかしながら、曳航体の縦揺運動は、海洋実験時には各種センサーによる観測精度を維持するために非常に小さく制御されているため、パラメータ推定に用いるデータとしては不向きである。従って、本推定法による縦揺運動に関する流体力係数の推定値は大きな誤差を含んでいると考えられ、今後の課題である。 2.得られた曳航体運動の数学モデルに基づき積分要素を含む最適制御方式を用いた制御システムの設計を行った。新たに設計されたシステムにより、深度変更時のピッチ角が大きく減少することが数値シミュレーションを用いた比較により確認された。これにより、観測ロボットの深度を変更しながらの連続計測が可能となり、海水中の二酸化炭素量等の連続的なデータが高精度で得られることが期待できる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)