Project/Area Number |
08751080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
資源開発工学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
廣吉 直樹 北海道大学, 工学部, 助手 (50250486)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | バクテリアリーチング / 黄銅鉱 / 半導体 / 電気化学 / 電極電位の光応答 |
Research Abstract |
バクテリアリーチングの過程では、硫化鉱物表面の組成と半導体的性質が変化し、浸出速度にその影響が現れてくることが予想される。本研究の目的は、半導体光電気化学的手法により、バクテリアリーチングの過程における硫化鉱表面の半導体的性質の変化と浸出挙動の関係を明らかにすることである。本年度は、鉄酸化細菌を接種した硫酸鉄(II)溶液中に黄銅鉱電極を浸漬して電極電位の経時変化および光応答について調べ、つぎのような知見を得た。 1)黄銅鉱電極電位は、主として溶液の酸化還元電位により決定され、鉄酸化細菌の作用で鉄(II)イオンが鉄(III)イオンへ酸化されて溶液電位が上昇するのに伴い高くなる。しかし、溶液電位が約0.68Vvs.SHE以上になるとほとんど上昇しなくなった。 2)浸漬直後の黄銅鉱電極に光を照射すると、電極電位は負方向へ変化し、照射終了後、正方向へと変化した。このことは、鉱物内の電子のバンドのエネルギー準位が鉱物/溶液界面から鉱物内部に向かって低下していることを意味する。浸漬数時間後、黄銅鉱電極電位は、光照射と同時に瞬間的に正方向へ立ち上がった後、ゆるやかに下降し、照射終了後、正方向へ変化するようになった。光照射開始直後の立ち上がりは、溶液電位の上昇に伴い大きくなるが、溶液電位が約0.66Vvs.SHE以上になるとほとんど認められなくなった。以上のことから、黄銅鉱表面には内部とは異なる半導体層が形成され、溶液の酸化還元電位が0.66-0.68Vvs.SHE付近を境にその状態が変化するのではないかと推察される。
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