Project/Area Number |
08751086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
資源開発工学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長縄 成実 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10237539)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 石油 / 坑井 / 掘削 / ビット / 振動 / スペクトル解析 |
Research Abstract |
従来より、坑井掘削時のビット振動モニタリングによるビット摩耗や地層等の坑井内の状態を評価する手法の可能性が室内実験によって示されてきた。この手法を実坑井に適用するためには,圧力下における坑井内流体のハイドロリクス、掘屑除去等の諸因子が振動発生機構へ及ぼす影響を考慮する必要がある。 本研究の目的は、圧力下におけるローラービットによる岩石破壊挙動や掘削流体のハイドロリクスとビット振動との関係を実験により調べ、岩石の性質に関するパラメータを考慮したローラービットの運動モデルを検証し、ビットの振動特性を明らかにすることである。深度1,000〜3,000m程度の坑井を想定した温度・圧力下での室内掘削実験によるビット振動測定は、計画が大幅に遅れ、データの取得にまで至らなかった。 計測・解析システムの構築はおおむね完了したため、現有のデジタルデータ解析システムに対する拡張を行い、既収集の大気圧下での掘削データに対して、以下の点に留意した解析を行った。 ・循環流体の流量から掘屑の除去状態を判断し、スペクトルの振幅への影響を考察する。 ・周波数特性の変化と各実験条件との関係を整理し、岩石の掘削機構に影響を及ぼす因子を抽出する。 ・ビット荷重とビットトルクとの間の位相差と掘削パラメータとの関係を調べる。 さらに、実験データをもとに掘削時のビット歯先の描く軌跡である坑底パターンをシミュレーションし、ビット運動モデルによって計算される坑底パターンとの比較を行い、ローラービットの掘削機構を調べた。 解析の結果から、岩石の破壊挙動や掘削流体のハイドロリクスがビットの振動特性に影響を及ぼすことが分かった。実坑井における振動モニタリングの有効性の検証には更に多くのデータの収集が必要である。
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