Arbuscular菌根菌-植物間における共生機能発現の品種間差
Project/Area Number |
08760054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
俵谷 圭太郎 山形大学, 農学部, 助教授 (70179919)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Arbuscular菌根 / 共生 / Glomus fasciculatum / Allium fistulosum / リン酸 / 品種 / 根 / ネギ |
Research Abstract |
Arbuscular菌根共生系を作物生産において有効に利用するためには(i)根に十分菌根を形成させ、(ii)根内において共生特異的な機能を十分発現させる必要がある。一方、宿主植物種および品種間での共生機構の違いについてはほとんど明らかにされていない。本研究ではArbuscular菌根形成度合および菌根形成による植物のリン吸収と生育促進効果の品種間差についてネギを用いて検討した。 [方法]我が国で栽培されている4つのネギ(Allium fistulosum L.)品種群から19品種を選び、Arbuscular菌根菌(Glomus fasciculatum)接種区および非接種区を設け、2段階の可給態リン濃度の黒ボク土を詰めた0.5Lポットで80日間ガラス室内で生育させた。菌根形成率、根長、地上部リン含有率と乾物重を測定した。 [結果]すべての品種に菌根形成が認められ、菌根形成率は品種間で異なったが、品種群間では差がなかった。1品種を除いて、菌根形成により地上部リン吸収量と乾物重が増加した。菌根形成による地上部リン吸収量と乾物重の変化の度合は非接種区の根長と負の相関関係にあったが、菌根形成根長とは関係なかった。菌根形成根長当りのリン吸収促進度合は品種間で異なったことから、菌根菌によるリン吸収機構は宿主植物により調節されている可能性が示された。これらの結果は、植物のリン吸収と生育の改善に菌根共生系を利用するためには、品種間の根系の発達度合を考慮することが重要であることを示している。
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Report
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Research Products
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