枯草菌σ^Dの多コピーproBによる転写後阻害とその阻害を回復させる遺伝子の単離
Project/Area Number |
08760100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
小倉 光雄 東海大学, 海洋学部・海洋科学科, 講師 (80204163)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Bacillus subtilis / DNA結合タンパク質 / sigma D / fla / che オペロン |
Research Abstract |
枯草菌は菌体外に多量のプロテアーゼを生産分泌し、その制御は正のtwo-component制御系、DegS-Uによっており、さらに複数の制御因子が働いている。正の因子の一つDegRは、リン酸化DegUを安定化し、正のシグナルをプロテアーゼ遺伝子により強く伝達する。リン酸化型DegUが何らかの制御因子を介して、σ^Dに作用しDegR遺伝子発現を制御する現象を観察したので、トランスポゾンを用いた突然変異導入法によりこの制御分子の単離を試み、sud(suppressor of degR)と命名した変異株を得たので、その解析を目的とした。 1.sud変異がσ^Dの構造遺伝子sigDを含むfla-cheオペロンの転写活性化を行っている可能性を検討した。sud変異とsigD-lacZを共存させてその発現を調べたところ、コントロールのsigD遺伝子発現に比較して約5倍程度高い発現が観察された。それゆえsud変異のdegR遺伝子発現に対する正の効果は、sigDの転写活性化によると考えられた。 2.sud遺伝子を単離しその塩基配列を決定した。突然変異誘起に利用したトランスポゾンは選択に用いたsp耐性遺伝子と大腸菌で複製可能なoriを持っているので変異株の染色体DNAを制限酵素で切断後、リガーゼで処理し大腸菌に形質転換しトランスポゾン挿入点周囲のDNA約2600塩基対を単離した。プライマー伸長法とノーザンブロット法による解析で以下のことが判明した。sudは、2つのORFからなるオペロンで、上流ORFをsudK、下流ORFをsudLと命名した。SudKはGntR族、SudLはLacI-GalR族のDNA結合タンパク質にそれぞれ高い相同性を示した。degR遺伝子発現に影響するのはsudL ORFであり、sudK ORFの機能は不明であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)