単純分化微生物のプロテアーゼ・インヒビター間コミュニケーション
Project/Area Number |
08760101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
田口 精一 東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (70216828)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 放線菌 / プロテアーゼ / プロテアーゼインヒビター / 蛋白質間相互作用 / 分子進化 / 基質特異性 / 構造・機能相関 / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
当初の研究実施計画にしたがい、まずSSI様インヒビター(SIL)生産菌の培養上清より精製単離したSILタンパク質の全一次構造決定と阻害特性の解析を行った。その結果、SSIの機能構造を形成する上で重要と考えられた部分は高度に保存されており、機能構造領域を浮き彫りにした。SILインヒビターの構造相同性を利用し、最大節約法と近隣結合法を用いて作成した進化系統樹は、生産菌自身の系統関係と正の相関があった。次にSSI消失変異株を取得したところ、胞子形成能の低下、生育速度の低下、プロテアーゼ生産の増大など多面的形質の変化が走査型電顕によって観察された。そこで、SSIと相互作用する菌体外の内因性標的プロテアーゼをアフィニティーカラムにて複数単離した。その一つ、SAM-P20の遺伝子クローニング、組換え発現を行った。構造/活性から、SAM-P20はキモトリプシン属の新メンバーであることがわかった。また、アルカリ領域、高温領域でも活性を有するユニークな性質を示した。SAM-P20のプロテアーゼ活性は明らかにSSIによって阻害を受けることがインビトロ実験において明らかとなった。SAM-P45遺伝子も同様の戦略により単離することに成功した。配列分析の結果から、本プロテアーゼは約110kDaから成る巨大前駆体が生合成され、少なくとも3段階のプロセシングを経て活性化されることが推定された。今後は、SAM-P20あるいはSAM-P45とSSIとの複合体形成の詳細な解析を実施する予定である。さらに、他の内因性標的酵素についても同様の研究を推進していくことを考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)