放線菌の形態分化を制御するホルモン応答性信号伝達系AmfRの作用機構の解析
Project/Area Number |
08760103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
上田 賢志 日本大学, 生物資源科学部, 助手 (00277401)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | A-factor / Streptomyces griseus / aerial myulicem / sporulation / amfR / regulation |
Research Abstract |
amfRはStreptomyces griseusの基底菌糸から気中菌糸への分化の開始を正に制御する遺伝子である。amfRがS.griseusの分化誘導機構のどの段階において機能しているかを調べるために、各種分化欠損変異株を宿主に用いてamfRによる分化誘導回復の有無を検討した。その結果、胞子形成とストレプトマイシン(Sm)生産の両方が欠損したClassIIおよびIII変異株の分化は誘導する一方、胞子形成に特異的なClassIV変異株では誘導がおこらなかったことから、amfRは胞子形成とSm生産の共通の制御段階の下流でかつ、胞子形成に特異的な制御の最も上流で機能していると結論した。次に、amfRの発現調節に関する知見を取得することを目的としてamfRのプロモーター領域の解析を行った。予備実験から、amfRは約1.5kb上流に存在するプロモーターによって転写されると考えている。このプロモーター活性は、培地中への合成A-ファクターの添加によって低下したことから、A-ファクターによる制御を受けていると予想した。A-ファクター依存活性を指標にした切り縮め実験により、その調節に必須の29bpの領域を同定した。また、ゲルシフトアッセイによりこの領域に直接結合する蛋白質をA-ファクター欠損株の菌体破砕液中に同定した。このDNA結合蛋白は合成A-ファクターの存在下で培養した菌体の破砕液中には認められなかったことから、A-ファクターによる制御の下流でamfRの発現を調節している制御蛋白であると予想した。硫安沈殿・DEAE・monoQ・Heparin・ゲル溶出の精製ステップをへてこの蛋白質の完全精製を行い、そのN-末端および内部アミノ酸配列から遺伝子の取得に成功した。これによりこの蛋白質は34kDのHelix-Turn-Helix構造をC-末端側に有する転写調節蛋白であることを明らかとした。
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Report
(1 results)
Research Products
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