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潮間帯に生息する軟体動物の筋肉コラーゲンの環境温度変化に対する適応機序

Research Project

Project/Area Number 08760202
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Fisheries chemistry
Research InstitutionFukui Prefectural University

Principal Investigator

水田 尚志  福井県立大学, 生物資源学部, 助手 (30254246)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Keywords軟体動物 / 潮間帯 / コラーゲン / 筋肉 / 二枚貝類 / 変性温度 / 熱安定性
Research Abstract

潮間帯に生息する軟体動物は年単位で激しい環境温度変化にさらされるが、そのような温度変化に耐えるため体構成タンパク質について何らかの適応機構を有する可能性が高い。本研究では、潮間帯に生息する二枚貝類をとりあげ、潮間帯のように激しい温度変化が起こる環境においてもコラーゲンの変性温度が環境温度によってコントロールされるか否かを解明することを目的とした。まず、数種二枚貝類(ムラサキガイ、ムラサキインコガイ、アコヤガイ、ホタテガイ、マガキ、ハマグリ)の貝柱または外套膜のコラーゲンの含有量および性状を調べた。貝柱と外套膜のコラーゲン含有量を比較すると、どの種においても外套膜の方が高い値を示し、タンパク質当たり貝柱では1.25〜5.33%、外套膜では2.27〜19.2%であった。インタクトコラーゲン(アルカリ抽出残渣)およびペプシン可溶化コラーゲンはいずれの種においても類似した電気泳動パターンを示した。上記の種より、年を通じて入手可能なムラサキインコガイをとりあげ外套膜コラーゲンの変性温度の季節変化を調べた。春、夏、秋、および冬の4回にわたってサンプリングを行ない、インタクトコラーゲンの変性温度の測定を行なった結果、いずれの季節においてもそれぞれ43〜45°Cを示し、明確な季節変動は認められなかった。また、インタクトコラーゲンはいずれの季節においても希酸(0.5M酢酸など)にはほとんど溶解せず、安定な分子間架橋の存在が示唆された。ムラサキインコガイの生息水温の測定を行なった結果、10.5(冬季)〜29.5(夏季)°Cであったことを考慮すると、ムラサキインコガイのコラーゲンは変性温度を環境温度に応じて変化させるのではなく、生息水温よりも高いレベルに維持することによって環境温度変化に対応しているものと推察された。なお、二枚貝類のコラーゲンはペプシン処理によってその特定のサブユニットのみが部分的に断片化するなど、ペプシン処理に対して極めて不安定であることが判明した。そのためペプシン可溶化コラーゲンの調製法ならびにそれらの性状については再検討を要する。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-03-31   Modified: 2016-04-21  

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