日本沿岸漁業資源管理体制の構造と機能メカニズム-組織・市場および行政管理の視点から-
Project/Area Number |
08760215
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Agro-economics
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
婁 小波 近畿大学, 農学部, 講師 (50247970)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 漁業管理 / 魚様資源管理 / 漁業管理制度 |
Research Abstract |
本研究の目的は、現行の日本沿岸漁業の資源管理体制の構造と機能メカニズムを制度経済学的なアプローチから、組織・市場および国家行政の三つのレベルで解明することである。いわば、世界的に注目を集めている日本的漁業資源管理の経験を組織システム、市場システムおよび中央集権システムの三つのシステムに基づくハイブリッド(複合的な)調整メカニズムとして理論化しようとするものである。それによって、漁業資源管理における公平・公正かつ効率的な漁業管理体制のモデルを提示しようとしている。 目的達成のために、本研究では以下の三つの課題を設定し、研究をすすめた。すなわち、第1に、日本沿岸漁業資源管理体制の構造的諸特徴を、これまでに蓄積されてきた文献・資料に基づいて歴史分析を中心に、技術導入、資本参入、労働力導入の三つの側面から明らかにした。この作業を通じて、日本沿岸漁業資源管理においては制限された自由競争、中間システムとしての組織管理、分権に基づく行政管理の三つの主要な管理・調整メカニズムを抽出することができる。 第2に、漁業資源管理におけるそれぞれの調整メカニズムのもつ効率性、公平性、管理効果などについて、北海道猿仏村漁協、和歌山県三尾漁協、山口県奈古漁協などの代表的な管理組織事例へのフィールドワークを通じて解明を試みた。 第3に、以上を踏まえて、日本沿岸漁業における資源管理体制の機能メカニズムを、ハイブリッドな調整メカニズムとして捉えることができ、こうした管理メカニズムを内包する効率かつ効果的な資源管理体制モデルの構築を試みた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)