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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
1.牧草類の貯蔵性に対するメイラード反応生成物の意義 D-グルコースあるいはD-キシロースとグリシンあるいはL-リジンの混合溶液を95℃で24時間加熱してメラノイジンを調製し,透析後凍結乾燥して得た粉末をアルファルファに0.5%(新鮮物当たり)添加して60日間嫌気的に貯蔵した.得られた結果は以下のとおりである. メラノイジンの添加は乳酸菌数を増加させる傾向を示したが,pHの低下およびタンパク質分解の抑制効果は認められなかった.キシロースとグリシンから調製したメラノイジンを添加すると,乳酸菌の増殖が抑制されて乳酸生成量が減少した.これらのことから,メイラード反応生成物は牧草類の貯蔵性に対して負の要因となりうるが,その効果は反応に係わる基質によって異なることが示された. 2.鳥類の脂質代謝および卵黄脂質濃度に対するメイラード反応生成物の影響 D-グルコースとL-リジンから調製したメラノイジンを0,1,2および4%添加して飼料を調製し,25週令の産卵ウズラに給与して飼養試験を行った.得られた結果は以下のとおりである. 試験期間中の飼料摂取量および産卵率はメラノイジン添加の影響を受けなかった.血漿のコレステロール濃度は2%添加区で有意に低下したが,4%添加区の値は無添加区のそれとほぼ同様であった.肝臓脂質,卵黄コレステロールおよび卵黄脂肪酸(C16:0,C18:0,C18:1およびC18:2)濃度は飼料間に差が認められなかった.これらのことから,メイラード反応生成物の摂取により鳥類の血漿コレステロール濃度は変動しうるが,それらは必ずしも卵黄脂質濃度に反映しないことが示された.
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