Project/Area Number |
08760259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
喜多 一美 名古屋大学, 農学部, 助手 (20221913)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ニワトリ胚 / 卵用鶏 / 肉用鶏 / 矮性遺伝子 / インシュリン様増殖因子I / 遺伝子発現 / 組織 |
Research Abstract |
ニワトリの成長速度は、鶏種の違いにより大きく異なり、その原因に血漿中IGF-I濃度の違いが関与していると考えられる。しかしながら、成長速度の異なるニワトリにおいて、血漿中IGF-I濃度を直接制御している要因の一つと考えられるIGF-I遺伝子発現について調査した研究は見当たらない。本研究では、孵化前のニワトリ胚における各組織中のIGF-I遺伝子発現と組織の成長速度との関係を肉用鶏と卵用鶏の間、ならびに正常鶏と矮性鶏との間で比較することを目的とした。 肉用鶏、卵用鶏ならびに矮性鶏の卵を用いて、孵卵開始7、14および20日目に胚から眼、脳、心臓、肝臓および筋肉を採取し、Ribonuclease protection assayによりIGF-I mRNAを定量した。 眼におけるIGF-I mRNA量は孵卵7日から14日にかけて増加し、その後20日目にかけて減少した。脳におけるIGF-I mRNA量は孵卵7日から14日にかけて増加し、その後20日目にかけて変化しなかった。孵卵20日間にわたって心臓ではIGF-I mRNAは検出されなかった。肝臓におけるIGF-I mRNAは孵卵7日目では検出されず、孵卵14日目から20日目にかめて増加した。眼、脳、心臓および肝臓におけるIGF-I mRNA量の変化に鶏種の違いによる影響は認められなかった。筋肉におけるIGF-I mRNA量は、孵卵14日目から20日目にかけて減少した。肉用鶏の筋肉におけるIGF-I mRNA量は、他の鶏種の筋肉におけるIGF-I量より少なかった。ニワトリ胚の眼、脳および肝臓におけるIGF-I mRNAレベルと重量の間に有意な正の相関が認められ、これら組織の発達にIGF-Iが関与している可能性が示唆された。
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