Project/Area Number |
08760264
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
久留主 志朗 北里大学, 獣医畜産学部, 助手 (50215076)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ラット / 黄体 / アネキシン5 / プロジェステロン / エイコサノイド |
Research Abstract |
申請者らは、カルシウム依存的リン脂質結合能を有する蛋白質、アネキシン5(AX5)がラット卵巣に存在し、卵巣構成細胞の機能的変化に伴い劇的に分布の変化することを免疫組織化学的に明らかにしている。本研究では、AX5の遺伝子発現とその調節、及び黄体の内分泌機能における作用について検討した。1)まず始めにラット卵巣におけるAX5遺伝子の発現をジゴキシゲニン標識プローブ(51mer)を用いたNorthern blot法で調べ、卵巣の総RNAからAX5 mRNAを検出した。そこで、未排卵の幼若ラットに性腺刺激ホルモンであるPMSGとhCGを投与して排卵とそれに引き続く偽妊娠を誘起し、卵巣のAX5mRNAを検討したところ、hCG投与以降にAX5 mRNAが検出された。この結果から少なくとも、排卵と黄体化に伴ってAX5遺伝子発現の増強されることが明らかになった。2)次にAX5の黄体内分泌機能、特にprogesterone(P)とprostaglandin(PG)産生に対する効果を検討した。成熟偽妊娠ラットを作出し、機能黄体の分散細胞初代培養系を用いて、AX5のP分泌に対する影響を調べたところ、10ng/ml以上の添加でP分泌が有意に増加した。またこの時、抗AX5血清を添加すると逆にP分泌が抑制された。同時に、黄体細胞のPG産生に対するAX5の効果を調べると、PGF2α量は影響を受けないもののPGE2はAX5 1000ng/ml添加時に有意に減少した。以上の本研究成績より、黄体を有するラット卵巣にAX5が発現し、ド-トクリン・パラクリン機序で黄体のP分泌に促進的に作用すること、またPG産生を抑制していることが明らかとなった。
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