Project/Area Number |
08770013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
和栗 聡 大阪大学, 医学部, 助手 (30244908)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | マンノース6ーリン酸レセプター / 肝組織 / 蛍光抗体法 / ラット |
Research Abstract |
2種類のマンノース6ーリン酸レセプター(CDMPRおよびCIMPR)の機能的差異を探るため、両レセプターのタンパク質レベルでの発現様式をラットのさまざまな組織において検索した。方法は、それぞれの分子を特異的に認識する抗体を用いて凍結切片上にて蛍光抗体法を行い、共焦点レーザー顕微鏡で観察した。その結果、それぞれのレセプターの発現レベルは、組織および細胞によって異なること、また両者の発現パターンは必ずしも一致しないことが明らかになった。 次に、ラット肝臓における発現様式を詳細に解析したところ、肝細胞においてCIMPRは強い顆粒状の、CDMPRは弱くややび慢性の免疫反応として認められ、両者共に中心静脈周囲の肝細胞により強い反応性が認められた。また、CDMPRの免疫反応は、肝細胞より間質の細胞により強い傾向が認められたが、これら細胞における反応は肝細胞に比して弱かった。この傾向は、肝組織と精製した間質系細胞におけるMPRの発現をウエスタンブロット法で比較することで生化学的に確認した。さらに2重染色により間質系細胞の同定を試みた結果、CDMPRの反応はKupffer細胞(ED2陽性)、およびグリソン鞘内の小葉間胆管上皮および線維芽細胞と思われる細胞に強く発現していた。また抗原提示細胞として知られる樹状細胞(OX6)ではCDMPRの反応は認められるがCIMPRはほとんど認められなかった。以上の分布パターンの違いは、2種のMPRの新たな機能的差異を反映している可能性があり、今後のMPRの研究に重要な知見をもたらした。
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