Project/Area Number |
08770058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
堀田 晴美 (財)東京都老人総合研究所, 自律神経部門, 主任研究員 (70199511)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 老化 / 脳局所血流 / ラット / 自律神経 |
Research Abstract |
[目的]アルツハイマー病患者や高齢者において、前脳基底部マイネルト核に起始し、大脳皮質に投射するコリン作働性神経線維が変性することが知られている。また最近このコリン作働性神経が興奮すると大脳皮質血流が増加することが見出されている。高齢者における脳血流低下の原因として、マイネルト核のコリン作働性神経による大脳皮質拡張性調節機能の低下が考えられる。そこで今回ラットを用い、マイネルト核刺激による大脳皮質血流増加反応の加齢変化を調べた。 [材料と方法]実験には、3カ月齢、26カ月齢、33カ月齢のWistar系雌性ラットを用いた。ラットをウレタンで麻酔して人工呼吸を行い、呼気ガス中の炭酸ガス濃度、血圧、心拍数、体温を常時モニターし、生理的状態に維持した。頭部を開頭し、ラットの脳アトラスに従って前脳基底部マイネルト核に刺激電極を挿入し、電気刺激(0.5ms,50Hz)を行った。前頭葉及び頭頂葉の局所血流をレーザードップラー血流計を用いて連続的に測定した。実験終了後、脳の組織切片を作成し、刺激部位の確認を行った。 [結果]200μAで90秒間のNBM電気刺激を行うと、3カ月齢群の頭頂葉及び前頭葉の局所血流は、刺激開始後約10秒ですばやく増加し、刺激が終了するまで高いレベルを維持し、刺激終了後徐々にもとのレベルに回復した。26カ月齢群のラットでは、頭頂葉及び前頭葉局所血流は刺激開始後約10秒ですばやく増加してピークに達した後、刺激が持続しているにも関わらず、徐々に減少する傾向が見られた。33カ月齢群のラットでは、3カ月および26カ月齢群に比べて血流増加反応が著しく減弱していた。 [結論]本実験の結果より、マイネルト核のコリン作動性神経による大脳皮質血管拡張性機能は、加齢により低下することが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)