血小板活性化因子受容体過剰発現マウスの皮膚色素沈着の解析
Project/Area Number |
08770081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
粂 和彦 東京大学, 医学部, 助手 (30251218)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 血小板活性化因子 / トランスジェニックマウス / メラノサイト / 色素沈着 |
Research Abstract |
PAFによる皮膚細胞の増殖制御機構の解析を行い、以下の結果を得た。 PAF受容体を高発現するトランスジェニックマウスには効率に皮膚変化が起こる。それは、表皮肥厚と色素沈着という特徴を持ち、それぞれが表皮ケラチノサイト、真皮メラノサイトの増殖の結果であることが明らかになってきている。その発症経過について、詳細な観察をを行った。生後、2週齢から定時的に、皮膚標本の作製・写真撮影を続けたところ、表皮ケラチノサイトは、2週齢でも既に野生型よりも数が増えており差が認められるが、もう一つの特徴である、メラノサイトの増殖については、2週齢では、まだ差がはっきりせず、3週齢以後に差がつき、外見的には4週齢以後に、相違が顕著となることがわかった。また、トランスジーンとして用いたモルモットPAF受容体cDNAを用いたin situ hybridizationを行った結果、PAF受容体トランスジーンは、生後2週齢以後には表皮ケラチノサイトに高発現細胞していた。特に、表皮が肥厚し、真皮内のメラノサイトの増殖が観察されている部位では、ケラチノサイトにより高い発現が認められた。色素沈着の原因となっているメラノサイトには、トランスジーンの発現がほとんど認められなかった。これらの時間経過と遺伝子発現の解析により、最初に、ケラチノサイトが増殖し、それが引き金となって、メラノサイトの増殖が惹起され、その結果、色素沈着が起こることがわかった。現在、このケラチノサイトとメラノサイトの間の情報伝達について解析を続けている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)