初期胃癌における細胞分化と遺伝子異常-DNA多形マーカーによる5q領域の異常の検索
Project/Area Number |
08770154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
九嶋 亮治 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (40252382)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 胃癌 / 遺伝子 / APC / 染色体5q / 細胞分化 / LOH / ミクロサテライト / 粘液 |
Research Abstract |
これまで私たちは胃癌組織の分化と遺伝子異常の関わりを報告してきた。胃癌発生初期の形質をよく保持していると考えられる粘膜内癌を対象として、癌細胞の細胞分化を、胃と腸の粘液に特異的な抗体を用いて調べ、同時にこれまで大腸癌や胃の分化型腺癌(intestinal type carcinoma)の発生に関与しているとされる5q上でAPC遺伝子に近接しているmicrosatelliteの変化を検索した。検索した胃の粘膜内癌34例のうち16例(47%)に5q上でAPCに近接したmicrosatelliteの異常(loss of heterozygosity 6例、microsatellite instability10例)を認めた。組織型・細胞分化をみると、分化型癌24例のうち11例で胃型形質が優位で残りの13例では腸型形質が優位であった。未分化型癌10例中7例で胃型形質が優位であった。LOHが確認できた6例は全て腸型形質のみを発現する癌(分化型5例、未分化型1例)であった。この領域の遺伝子のdeletionは胃癌のなかでも腸上皮化生と関連して発生するような腸型の分化型腺癌の発生に関与しており、胃型腺癌の多くの未分化型癌の発生との関連性は乏しと思われた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)