Project/Area Number |
08770185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bacteriology (including Mycology)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
大西 真 信州大学, 医学部, 助手 (10233214)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 緑膿菌 / サイトトキシン / 病原因子 / 分子内会合 / 小孔形成毒素 |
Research Abstract |
緑膿菌サイトトキシンの作用機序を解析するため、非活性型前駆体毒素(proCTX)とそのC末端領域(266-286,268-286)の合成ペプチド(C21,C19)およびC末端欠失活性型毒素(【.right filled triangle.】C20)を利用し解析を行った。C21は過剰量で【.right filled triangle.】C20の溶血活性を阻害(50%阻害;モル比=2000)したが、C19は過剰量(モル比=5000)においても【.right filled triangle.】C20の溶血活性を阻害しなかった。proCTXのC末端領域を分子外から提供しても【.right filled triangle.】C20の活性を抑制することから、proCTXの活性抑制は分子内C末端領域の効果であることを示唆するものと考えられた。【.right filled triangle.】C20は標的細胞膜上へ結合した後、SDS耐性の会合体を形成するが、proCTXはこの会合体形成能力が抑制されている。しかしながら、C21は【.right filled triangle.】C20の標的細胞膜結合を抑制していること、さらにproCTXの結合をも抑制していることが明らかとなった。以上のことから、合成ペプチドによる活性阻害効果はネイティブな分子内ペプチドの阻害効果とは異なる機序であると結論され、今回使用した実験系は機能領域の解析には有用ではないことが明らかとなった。一方、proCTXと【.right filled triangle.】C20の生化学的解析からproCTX,【.right filled triangle.】C20ともに小孔形成毒素の特徴を示すβシート優位の蛋白質であることがCDスペクトル解析により推測された。また、溶液中でproCTXは二量体で、【.right filled triangle.】C20は単量体で存在することが解析的ゲルろ過、化学架橋実験および解析超遠心機による沈降係数測定で明らかにした。この事実は二量体から単量体への変換が活性に重要であることを示唆するものであり、本毒素の活性基序解析に新たな視点を提供するものである。
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