Project/Area Number |
08770307
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Legal medicine
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
西園 敏子 山梨医科大学, 医学部, 助手 (00252023)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 個人識別 / イムノブロット法 / ヒト精液 / 遺伝多型 / アルファー-2HSグリコプロテイン / 等電点電気泳動法 |
Research Abstract |
ヒト血清蛋白アルファー-2HSグリコプロテイン(AHS)は等電点電気泳動法と免疫固定法により1型、2-1型、2型の3パターンに分けられ、遺伝的多型を示す。 私はAHS多型による個人識別の判定がヒト精液およびその斑痕において可能であることを等電点電気泳動法と酵素抗体法を用いて証明することを試みた。 まず、精液原液を10%ノイラミニターゼによってシアル化することにより、等電点電気泳動とアルカリフォスファターゼを認識させた抗体を用いるイムノブロット法で証明することが可能であった。ここで、血清でのこの多型検出の違いとしては、染色に3,3'ジアミノベンジンテトラハイドライドを用いず、アルカリフォスファターゼ標識によるFastBBを用いた染色法を適用することにあった。イムノフィクシエーション法とイムノゴルド法では検出は不可能であった。 さらに、精液斑を作成し、これを用いて、精液原液と同様の等電点電気泳動法とイムノブロット法を用い、AHS多型検出を試みた。酵素処理時の溶媒は精製水を用いた。斑痕にしたときは原液よりは薄く検出されるが、同希釈濃度で検出可能であった。 次に検出可能保存期間を確認するため1週間経過毎にAHS多型検出を試みた。1カ月まではほぼ作成時と同様の濃度で検出ができ、ほぼ2カ月までは多少薄れるものの肉眼で検出が可能なバンドを検出することが可能であった。 以上の結果により、ヒト精液および精液斑においてAHS多型の判別により、法医学的もしくは遺伝学的な個人識別が有用であることが証明された。
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