シェ-グレン症候群における抗SS-13抗体産生機序の解明
Project/Area Number |
08770334
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中村 邦夫 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70237387)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | シェ-グレン症候群 / 抗SSB / La抗体 / HLAクラスII / 唾液腺機能 / 自己抗体 |
Research Abstract |
本年度は抗SS-B/La抗体陽性例のHLAクラスII遺伝子および同遺伝子と臨床像との関連を追求した。【方法】(1)対象:慶應義塾大学病院内科を受診したシェ-グレン症候群54例を対象とした。これらの患者より得た血清、末梢血白血球を試料とした。(2)HLA Class II(HLR-DE B1,DQA1,DQB1)遺伝子タイピング:患者HLAタイピングには,PCR-RELP法を用いた。(3)自己抗体の解析:自己抗体はrecombinant SS-B/La,SS-A/Ro蛋白を用いたELISA法および^<32>P-燐酸または^<33>S-Met標識細胞成分を用いた免疫沈降法で行った。(4)唾液分泌機能の評価:^<99m>Tc-O4を用いた機能的RIシンチグラフィーにより調べた。(5)HLAタイピングの臨床的意義の解析:シェ-グレン患者及び対照疾患患者を、HLA Class II遺伝子、抗SS-B/La抗体、抗SS-A/Ro抗体、などの自己抗体、により層別化し、唾液腺機能の重症度を比較検討した。【結果】(1)対象シェ-グレン症候群患者を自己抗体の特異性により層別化し、HLA Class II遺伝子との関連を検討した。DR B1の分析では、抗SS-B/La抗体陽性例(La>Ro)でDR B1^*1101が29%と健常人の2%に比べ、有意に高頻度であった。DQ A1では、抗SS-B/La抗体陽性例(La>Ro、Ro>Laとも)でDQ A1^*0501が高頻度であった(P<0.05)。DQ B1では、DQ B1^*0301が抗SS-B/La抗体陽性例(Ro>La)で64%と高頻度であった。(2)抗SS-A/Ro抗体,抗SS-B/La抗体が検出されない例33%,抗SS-A/Ro抗体単独陽性例88%,抗SS-B/La抗体陽性例(La>Ro)36%,抗SS-B/La抗体陽性例(Ro>La)64%に高度機能障害を認めた。しかし、唾液腺機能とHLA Class II遺伝子との関連は明らかでなかった。【結語】シェ-グレン症候群における抗SS-B/La抗体、抗SS-A/Ro抗体産生とHLAクラスII遺伝子との関連が明らかとなったが、かかる遺伝子とシェ-グレン症候群の臨床像との関連、さらに同抗体産生に関与するT細胞機能を追究することが重要な課題である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)