炭酸脱水素酵素IIによる多発性外分泌腺炎モデルマウスの誘導と免疫応答の検討
Project/Area Number |
08770365
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
西森 功 高知医科大学, 医学部, 助手 (30237747)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | シェ-グレン症候群 / 慢性膵炎 / 炭酸脱水酵素 / 細胞性免疫 / 多発性外分泌腺炎 |
Research Abstract |
1,carbonic anhydrase IIに対する患者末梢リンパ球幼若化反応の検討 シェ-グレン症候群(SjS)13例、特発性慢性膵炎(ICP)25例、健常人13例においてcarbonic anhydrase II(CAII)に対する細胞性免疫応答を末梢血リンパ球幼若化反応により検討した。予備実験よりCAII濃度は50μg/ml、培養時間は7日間とし、健常群のstimulation index(Sl;mean±SD:1.329±0.552)のmean+2SDをカットオフ値とした。その結果、SjSにおいて2例(15%;Sl値,各々9.057、3.042)、ICPにおいて2例(8%;5.093,3.225)の陽性例が認められた。陽性率およびSl値の平均値に健常群との有意差は認められなかった。以上の結果はSjSおよびICPの一部症例において末梢血液中に自己抗原であるCAllに反応を示すTリンパ球クローンが存在することを示す。一般に自己免疫疾患において当該自己抗原に対する細胞性免疫応答を非クローン化末梢血液細胞で証明することは困難であるとされ、多くは当該障害臓器浸潤リンパ球を用いた検討がなされている。本実験において一部の症例ではあるがCAll反応性末梢リンパ球の存在が示されたことは、既報のCAllに対する血中抗体の結果と併せ、CAllが両疾患の自己免疫学的障害機序における標的抗原である可能性を示すものである。 2,carbonic anhydrase II免疫による外分泌腺炎モデルマウスの確立 PL/Jマウス(5週齡、雌)にヒトCAll(50μg)をRibi adjuvantと共に免疫し、各臓器(唾液腺、膵、涙腺、肝、腎)を顕微鏡的に観察した。その結果、過去の検討でみられた様な明らかな炎症所見は認められなかった。この理由として、前回免疫に用いた抗原としてのCAll濃度が100μgであったのに対し、今回使用した抗原量が少なかった可能性があり、現在ひき続きCAll量を100μgとしFreund adjuvantを用いマウスに免疫中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)