新しいヘリコバクターピロリ菌由来胃粘膜傷害性タンパクの同定と精製
Project/Area Number |
08770388
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
山田 俊夫 順天堂大学, 医学部, 助手 (70245710)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Helicobacter pylori / 胃潰瘍 / vacA遺伝子 / cagA遺伝子 / 細胞増殖因子 / 損傷修復 |
Research Abstract |
Helicobacter pylori(Hp)の胃粘膜への傷害機序及び傷害修復機序への関与を解析するために初代培養胃粘膜細胞を用いた定量的損傷修復モデルを用いて解析した。実験にはcagA遺伝子、vacA遺伝子ともに陽性のHp株及び両遺伝子とも陰性のHp株より水抽出液を作成し初代培養胃粘膜細胞修復モデルに添加して、修復過程への影響を定量的に検討した。胃粘膜の損傷修復は両方の株で修復の遅延が明らかに惹起された。両者に有意差はみられなかった。vacA遺伝子陽性株より作成した抽出液は胃粘膜上皮細胞に直接作用し細胞内に空胞形成を惹起した。この際上皮細胞の中でも特に壁細胞に著明な変化を引き起こした。この空胞形成は濃度依存性、時間依存性であった。このような結果はimmflamopharmacologyに投稿しacceptされている。さらに、増殖因子とHpの関連を検討するため増殖因子がHp水抽出液による損傷修復傷害を予防ないし修復促進する可能性を検討した。vacA遺伝子陽性の水抽出液の添加と同時に肝細胞増殖因子を添加し修復過程に及ぼす影響と細胞空胞化に与える影響を検討した。同時添加した肝細胞増殖因子はHp水抽出液による損傷修復の抑制を解除したが、細胞の空胞化は抑制されなかった。このような現像はvacA遺伝子陰性、cagA遺伝子陰性株においても同様に認められた。以上今回の研究助成によりHpの胃粘膜傷害機序及び損傷修復にあたえる影響の一端を解明できたものと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)